シンビジューム・キュウベイエンセの お花です。 白みを帯びた緑色が優しい雰囲気です。 |
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「シンビジューム・キュウベイエンセ」って 学名だと呼びにくいので「キューちゃん」 と呼ばせてください。 キューちゃんのお花には華やかさは ありませんが、その代わり楚々とした 美しさがあります。 中国原産のランですが、日本人の感性 に響く容姿をしてますね。 |
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いい写真ではありませんが… キューちゃんの葉っぱは細くて枚数も それほど多くないことから株元が すっきりして見えます。 花は近縁のカンランやシュンラン、 九華(Cym. faberi)に似ていますが、 株姿は繊細でつつましくみえます。 |
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なんといっても特徴的なのはキュー ちゃんの葉質です。 艶がなく黒味を帯びていて、例えると 新しい黒板に色と質が似ています。 他の植物ではあまり見られない葉質が とても魅力的です。 といっても、写真ではうまく表現ができて いませんね。ごめんなさい。 (後ろの葉っぱと重なってゴチャっとしてるし…) |
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ここも見てやってください! ここもキューちゃんの特徴であり 魅力の一つでもある鞘葉※の色です。 黒に近い紅紫色に染まっています。 このことから「紫秀蘭」とも呼ばれていて 日本ではこの名前のほうがよく知られて います。 この色で伸び上がってくる新芽や花茎 には凄みがあり、とても魅力的です。 ※鞘葉…葉の基部で茎や他の葉を取り巻くように 鞘状になった部分を葉鞘といい、葉身がなく葉鞘 だけになった葉を鞘葉といいます。 |
シンビジューム・キュウベイエンセ(紫秀蘭、邱北冬尢磨A紅葉蘭、烏葉寒蘭) Cymbidium qiubeiense 中国の雲南南東部、広西西部、貴州南西部の標高700〜1800mにある森林内に自生し、とくに石灰岩地にみられます。名前は、邱北(Qiubei)という中国雲南省の地名からつけられています。 地表付近には偽鱗茎(バルブ:シュードバルブの略)が数個連なり、各々葉を2〜3枚ずつつけています。葉は細くて、長さは30〜80cmほどで、艶消しの暗緑色をしています。 晩秋から冬にかけて細い花茎を伸ばし、1花茎に花を1〜6個ほど咲かせます。花被片はやや白みを帯びた緑色で、唇弁(リップ)は純白地に紅紫色の斑点が入ります。海外の文献では花には香りがあるとされていますが、日本に導入されている個体にはどういうわけか香りをもつものは知られていないようです。 栽培はシュンランやカンランに準じた方法でできます。根がとても太いので軽石系のやや粗い土を用いて深鉢に水はけよく植え付けます。水は表土の1〜2層が乾いたらたっぷりあげます。年中、明るい木陰程度の場所で管理し、夏はあまり暑くならないようにし、冬は大阪なら寒風と霜よけ程度の防寒で越冬できます。 増殖は植え替え時に株分けを行いますが、あまり小割りしないほうがいいでしょう。 |
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