ドルステニア・フォエチダのかわいい株姿   ドルステニア・フォエチダの株姿です。

  下太りの茎がかわいいっ!!
ドルステニア・フォエチダの花は葉の下で   上の写真の株より、やや葉っぱが
  伸びるタイプです。

  花は葉陰でやや下を向きながら
  咲きます。

  花序は白っぽい緑色をしているため
  ちょっと目立ちませんが、掌を広げた
  ようでかなり個性的です。  
ドルステニア・フォエチダの雌しべ   雌花が咲いているところです。

  細い針のように見えるものが雌しべで
  1つの花に1本ずつあります。
  だから、この花序には雌花が30個近く
  あることがわかります。

  雌花が咲いてしばらくしてから雄花が
  咲き始めます。
  写真の花序には雄花はまだ咲いて
  いません。
ドルステニア・フォエチダの小さな葯   上の写真とは別の花序ですが、
  たくさんの雄花が咲いています。

  雄花は雌花が咲いている途中から咲き
  始め、雌しべが萎れた後もしばらく
  咲き続けます。

  ちなみに白っぽい粒々が葯です。

  それにしても花序の姿は芸術的ですね!
種子を飛ばすぞ!ドルステニア・フォエチダ   花が終わって種子ができています。
  黄褐色の小さな粒々は枯れた葯です。

  花序の中央付近にあるプクッとふくれた
  茶色いコブはまだ中に種子が入っている
  ところで、緑色のコブは種子が飛び出た
  跡です。

  熟していれば種子が入っているところを
  指で突っつくとパチッと小さな音がして
  種子が目にもとまらぬ速さで飛び出し
  ます。

  写真にマウスポインタを乗せると、種子が
  入っているところに青い矢印が、種子が
  飛び出た跡には黄色い矢印が現れます。
ドルステニア・フォエチダ
Dorstenia foetida

クワ科の多年草で、アフリカ東部からアラビア半島に分布しています。形態にはバラエティーがあり、これらはときに別種に分けられることがあります。
多肉質の茎を持ち、その表面には葉が落ちた痕が残っていて滑らかではありません。茎の先端には楕円形をした数枚の葉がつき、日本で栽培すると冬は落葉し、多肉質の茎だけが残ります。
花はごく小さくて花弁は無く、雌雄が異なり、花茎の先にある盤状に広がった花序軸の表面に密集します。盤状になった花序軸の縁には指状の突起があり、異様な雰囲気を醸し出しています。
花序は暖かい季節に数回つけ、結実し熟すと自力で種子を遠くへ弾き飛ばします。
Dorstenia属は熱帯地域に170種ほどがしられていて、特異な花序をもつ一群です。この特異な形態から、同じクワ科でイチジク状の形をした花序の起源は、Dorstenia属にみられるような盤状になった花序の縁が巻き込んでできあがったと考えられています。

栽培は、年中明るい場所で管理すると好ましい姿になりますが、真夏は日よけをしたほうが無難です。砂質の水はけよい土で植え付け、水はやや控え気味に与えますが、生長期間中は強く乾かさないようにします。冬になり落葉したら水はさらに控え乾燥気味に保ちます。寒さにはやや弱く、最低気温は3度くらいまで耐えられるようですが、10度を下回らないように管理するほうが安心です。
増殖は、こぼれ種子で容易に増えます。気温が高ければすぐに発芽し、驚くくらい遠くの鉢からも生えてくることがあります。


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