ハシリドコロの花   花のアップ
  花の内側は薄い緑黄色です。
ハシリドコロの株姿   花は葉の陰で下向きに咲きます。
  釣鐘型の花の外側は暗紫褐色です。
  奈良県にて撮影。
ハシリドコロ

ナス科の植物で猛毒を持っています。本州、四国、九州の沢沿いの湿ったややガレ混じりのところに見られます。春に葉の付け根から釣鐘型の花をぶら下げます。初夏には葉が枯れて来春までは地下部だけですごします。「ハシリドコロ」という名前の由来はヤマノイモ科のオニドコロのようなイモを「トコロ」といい、そのイモに地下部が似ており、それを食べると苦しんで走り回るからと言われています。根の部分が特に毒性が強いらしいのですが、全草に毒成分を含んでいるので注意が必要です。特に春の芽だし時の姿がフキノトウになんとなく似ているようなので誤食されることもあるようです。含まれる毒成分の一つ「アトロピン」は粘膜や皮膚などからも吸収されるらしいので、少量なら問題はないのでしょうが、植え替え等の取り扱いには注意が必要でしょう。

栽培は、水はけ良い用土を用い、水は切らさないようにし、春は明るいところ、葉の無い夏は涼しいところ、秋・冬は地下部が凍りつかないようなところに置いてください。地下部が大きいので鉢植えなら大きい鉢が必要です。
猛毒を持つ植物なので、置き場所には特に注意をしてください。


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