カキランのお花のアップ   お花のアップです。

  柿色の花弁に黄緑色の萼片、紫紅色と
  橙色に彩られた白い唇弁からなるお花は
  一見渋めに見えますがよく見ると結構
  鮮やか!
カキランのお花の内側   お花の内側です。

  お花の外側から見たイメージと異なって
  白地の唇弁に入る紫紅色の条線が大胆な
  イメージ。

  虫はこの模様に惹かれるのでしょうか。
イソマカキランのお花   イソマカキランと呼ばれる個体です。
  一見普通のカキランですがよく見ると
  唇弁(リップ・舌)が花弁化しています
  (六弁花とも呼びます)。
  それでも少し唇弁の特徴が残っていて
  弁の先に少しピンクが乗ります(花弁に
  まで乗っています)。
カキラン

日本では北海道から九州・沖縄に分布し朝鮮半島・中国にも分布しています。日当たりよい湿地や水が染み出ている川沿いなど水気の多いところを好んで生えています。
春に新芽を伸ばし、丈30から80cmほどにまで生長します。茎に5〜8枚ほど葉をつけます。
夏、茎の先に柿の実色をした径2cmほどの花を数個から十数個つけます。派手さはありませんが渋くて日本人好みの良いお花だと思います。お茶花にも利用されています。
秋には地上部は枯れて地下茎と根っこだけで冬を過ごします。
別名「スズラン」と呼ぶことがあり神戸にある鈴蘭台の地名はカキランがたくさん生えていたからついた名前だそうです。
屋久島には小型になる系統がありヤクシマカキランと呼ばれます。

栽培は、容易なものの一つです。水を好むので年中水切れさせないことがポイントです。日当たり良いところに置きますが葉焼けを起こすことがあるので軽く遮光をしたほうが安全です。
赤玉土と鹿沼土の混合用土や赤玉土単用、これらにミズゴケ粉を加えたものやミズゴケ単用などで植え付けます。植え替えは春が良いでしょう。その際、根っこは乾かさないように注意しましょう。芽のでる位置が毎年移動するので広めの鉢に植えたり植えなおしてもよいでしょう。
冬の寒さには強いのですが、強く凍結させると芽が傷むことがあるので注意します。
肥料は葉がある季節に液肥を気が向いたら水遣り代わりにあげます。ミズゴケ植え以外ならさらに春と秋にぼかし肥(油粕・骨粉とを混合し発酵させたもの:園芸店で売っています)をあげると良いでしょう。化成肥料でも可。
増殖は植え替え時に2・3芽がつくように地下茎を切り分けます。1芽ずつにもできますがその後の増殖が悪くなります。長く育てていると古い地下茎が長く連なるので切り離して植え込んでおくと芽が出ることもあります。


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