ツリシュスランの株   ツリシュスランの株姿です。
  艶のある濃緑色の葉が美しいですね。
  
  大小たくさんの株が集まって一塊に
  なっています。
伸長中のツリシュスランの花芽   伸長中のツリシュスランの花芽です。

  開花株は夏になると花茎を下に向かって
  伸ばします。
  そして花序だけを立ち上げお花を
  咲かせます。
  (花茎は釣針の様な形になります)

  写真は花序が少し立ち上がりかけて
  いるところです。  
ツリシュスランのお花の横顔   ツリシュスランのお花です。
  白い小花が一方を向いて
  密に咲きます。
ツリシュスランのお花の正面   ツリシュスランのお花の正面です。
  唇弁の奥は橙紅褐色に染まっています。
  萼片の外側に短毛が生えていますよ。
自生地でのツリシュスラン 奈良県   自生地でのツリシュスランです。

  岩に生えたコケの中にマメヅタとともに
  生えています。

  撮影時はやや乾燥気味で
  コケ表面はよく乾いていました。

  2007年4月に奈良県にて
  撮影しました。
自生地でのツリシュスラン 和歌山県   上の写真とはまた違った自生地です。

  みずみずしいコケの中に埋まるように
  生えています。

  2007年5月に和歌山県にて
  撮影しました。

ツリシュスラン
北海道から鹿児島に分布し、湿度の高い森林内の木や岩にくっついているコケやシダの根の中に生えています。(シュスラン属[Goodyera属]では珍しい着生種)。
短く這う茎があり艶のある濃緑色の葉をつけます。葉は長さ2〜4cmで細長く、縁は波打ちます。
開花株は夏に葉の中心より花茎を下向きに長く伸ばしその後、花序のみを立ち上げ白い小花を多数つけます。花は長さ4mmほど。
中部地方以北には葉幅の広いものがあり「ヒロハツリシュスラン」と呼ばれています。

栽培は、少し手がかかります。直射日光の当たらない湿度の高い場所で、なおかつ蒸れない所で管理します。夏は涼しいところがベストです。
年中、用土が常に軽く湿っているように心がけます(過湿・過乾に注意)。植える用土はミズゴケ単用が無難です。ミズゴケは傷んできたら季節を問わず早めに新しいミズゴケで植え替えてあげると良いでしょう。
鹿沼土・赤玉土・軽石砂などの混合用土等でも作れます。ヘゴ付けをする場合は生きたコケやシダと一緒につけてあげると良いでしょう。
冬の寒さにはよく耐えますが乾風から保護してあげましょう。
ナメクジ・カタツムリが好んで食害しますので注意しましょう。
増殖は、株分けができます。挿芽もできますがあまり効率よくありません。開花した株は枯れこみますが茎の下部からやや長めの匍匐茎を数個伸ばし増えてくれます。自然に株が増えるのを待ちましょう。
また茎の下部が腐り根が無くなった場合は褐変部分を取り除き湿らせた新しいミズゴケに挿しておくと出根してくれることがあります。


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