キバナノセッコクの花を正面から   花の形はセッコクの花を少し押しつぶした
  ようで薄い黄緑色に染まっています。
  爽やかな雰囲気です。
キバナノセッコクの花のつき方   茎の節から花茎を伸ばし5個前後の
  花をつけています。
キバナノセッコク
日本では四国と九州、沖縄に分布し台湾と中国の一部にも分布しているそうです。木や岩に着生しています。セッコクとよく似た姿をしていますが別種です。名前が『黄花のセッコク』とついているので『セッコク』の黄花と勘違いされていることもよくあります。
セッコクと比較すると茎がより長くなり、やや垂れ下がり気味になります。葉の質も少し違うので慣れてくると見分けがつくようになります。
花はセッコクより一ヶ月ほど遅く咲き、茎の中ほどから先までにある節から出る花茎に数個(セッコクの場合は極短い花茎に通常1・2個)つけます。花の形はセッコクに比べ少し押しつぶしたようでやや貧弱に見え、薄い黄緑白色に染まり唇弁(リップ・舌)に赤紫褐色の斑紋が入ります。
セッコクより自生量は少ないようです。
セッコクとの自然交雑種もあり『イセ』と呼ばれ両者の中間型の姿をしています。

栽培は、セッコクの栽培が簡単すぎるせいかもしれませんが比べると少し弱い印象です。長年調子よく育っていても油断すると突然弱ってしまうこともあります。
セッコク同様にミズゴケで小さめの素焼鉢に植えて育てるのが一般的です。もちろんヘゴやコルク、流木、暖地なら庭木などにくっつけて栽培することも出来ます。ミズゴケ植えの場合、毎年春に植え替えてあげた方が良いでしょう。
セッコクのように高芽(茎上部の節に出来る子苗)があまりできませんし、株も旺盛に殖えてくれません。株分けができるなら別鉢に保険として作っておくと良いでしょう。ヘゴなどにつけた場合もあまり大株になる前に株分けしたり、古根の掃除をしてあげた方が良いでしょう。
明るいところに置き風通しよくしてあげましょう。セッコクに比べ少し水が好きです。茎が長く伸びるので置き場所に注意しましょう。肥料も少な目を心がけましょう。
セッコクに比べ寒さには弱いので冬は保護(氷点下にも耐えますが最低5度以上は欲しい)し、水遣りも少なめにしましょう。


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