コクランの花茎   コクランのお花です。
  花茎にまばらにつきます。

  花色は「まっ黒っっ!」ではないのですが
  暗赤紫褐色でなかなか個性的!!
  
  「黒蘭」と名づけられたのも
  わかりますね。
コクランのお花のつくり   お花の横顔です。
  やや上向きにお花を開きます。
  
  ちょっとわかりにくいかもしれませんが、
  唇弁(リップ・舌)はクルリと巻き込み、
  背萼片(上萼片)は唇弁の反対側へ伸び
  側萼片は唇弁の両側を支えるように、
  そして花弁は糸状でやや下に伸び、
  淡黄緑色のずい柱は真上に立ち
  上がっています。 
  
  ちゃんとランの花の形をしているでしょ。
  
やや濃色タイプのコクランのお花 その1   やや花色が濃色になるタイプです。
  花茎にも着色があります。
  
やや濃色タイプのコクランのお花 その2   上の写真と同じお花を角度を変えて
  撮影しました。

  実物はもう少し透明感があるのですが
  写真ではちょっとわかりにくいですね。
  (すみません)

  唇弁の基部に2本の突起があるのが
  わかりますか?
コクラン準素心花   花色がほとんど黄緑色になった
  タイプです。
  稀に自生地で発見されるようです。

  この個体は、完全な緑花(素心花)ではなく
  わずかに赤紫褐色に着色しています
  (準素心花)。
コクランの葉姿   コクランの葉姿です。
  縦ジワのある葉はつやがあまりなく
  偽鱗茎の上部に2・3枚着きます。
  葉色の薄いのが当年の葉で
  濃いのが昨年・一昨年の葉です。

  花茎は葉の間から伸びます。
コクランの偽鱗茎   コクランの偽鱗茎です。
  緑色で棒状多肉質。
  しっかりしてそうですが、
  古くなるとやや倒れ気味に
  なります。
コクラン
福島県から西の樹林下や竹林内、林縁などに生えています。比較的自生量が多く(関東周辺や沖縄では近年少なくなっているようです)出会う機会が多いランの一つですが、地味な植物なので気づかれないことが多いようです。
円柱状の多肉質の茎(偽鱗茎)は高さ10cmくらいまでで、その先端付近に葉を2・3枚つけます。
葉は長さ5〜15cmで卵状楕円形、1〜3年は枯れずに残ります。
夏に展開中の葉の間から花茎を伸ばし、径1cmほどの暗赤紫褐色の小花をまばらにつけます。

栽培は、簡単です。直射日光の当たらない湿度の高い場所で管理します。ミズゴケ単用か鹿沼土・赤玉土・軽石砂などの混合用土で水はけよく植えつけます。偽鱗茎の付け根が地表面付近になるように植えつけましょう。植え替えは年中可能です(春が最適期)。
水遣りは水切れしないように与えます。過湿と過乾燥に気をつけましょう。冬はほどほどの耐寒性があるのですが霜と乾風には当てないようにします。
増殖は、株分けか古い偽鱗茎を用土に浅く埋めておくと小苗を得られます。また種子を親鉢やシュンラン・エビネ等の鉢に播いておくと数本の小苗が得られます。


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