オニノヤガラのお花です。 やや上を向いて咲きます。 下っ腹がポッコリ膨らんだような姿が かわいらしいです。 |
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オニノヤガラのお花のアップです。 花弁2枚と萼片3枚がくっついて壺状に なっています。 (先が左右に広がっている2枚が側萼片、その上側 で「小さく前へならえ」をしているみたいな2枚が花弁 で、頂点の1枚が上萼片です。) 壺の中から控えめに飛び出ているのが 唇弁です。よく見るとヒゲっぽい突起が ついています。 |
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ササなど他の草に紛れて咲いている オニノヤガラです。 枯れた草のような色をしているので、 慣れると遠目からでも見つけることが できます。 腐生植物は落ち葉が積もった暗いところ を好むものが多いのですが、オニノヤガラ は明るい樹林下でもよく見かけます。 |
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ちょっとわかりにくいかもしれませんが、 暗い樹林下に2本花茎が立っています。 左側は1mを軽く超える高さになって います。 名前に「矢柄(やがら)」とつくだけあって 地面に長い矢が突き刺さっているように も見えますね♪ |
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伸び始めのオニノヤガラの花茎です。 アスパラガスっぽい姿をしています。 肌色をしているのでキノコと間違えて しまいそうですね。 このページの写真は2009、2010年の 6月に奈良県で撮影しました。 |
オニノヤガラ(ヌスビトノアシ) Gastrodia elata 主に落葉樹林下にみられ、地中でキノコの一種ナラタケの菌糸から栄養をもらって生活をしている腐生ランで、葉緑素はありません。 日本では北海道から九州、海外では台湾、沿海州から中国に分布しています。 根はなく、地下には大きな塊根があり、初夏に高さ60〜100cm、ときにはそれを超える高さの花茎を1本伸ばします。花茎は赤みのある肌色で、まばらに鱗片状の葉がついています。 花は、20〜50個、ときには80個以上つき、長さ1cmほどで、茎とほぼ同じ色か、やや淡くて、下部がふくれた壺形になっています。 塊茎を乾燥したものは「天麻(てんま)」という生薬に、若い花茎を干したものは「赤箭(せきぜん・しゃくぜん)」という生薬になります。 葉緑素を持ち淡い緑色をしたものはアオテンマ(G.elata f. viridis)、白みを帯びるものはシロテンマ(G.elata f. pallens)と呼びオニノヤガラの品種に位置づけられています。 ただし、シロテンマは背が低くて花のつき方がまばらであったり、花の時期がややずれるなど異なる特徴をもつため独立種とする説もあります。 ちなみにアオテンマは葉緑素を持っていますが光合成をする能力はないそうです。 栽培は、ナラタケが蔓延した原木を土中に埋め、そのそばに塊茎を植えれば育てることができるそうです。 |
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