アケボノシュスラン
南千島から奄美大島に生える地生ランです。海外では朝鮮半島、中国、ヒマラヤに分布しています。
湿り気の多い谷筋などで多く見られます。特に水が浸みているような場所を好むようです。
この仲間(シュスラン属)や近縁の仲間には葉に模様が入るものが多いのですが、本種の葉は無地です。
草姿は他の仲間と同様に茎の下部は這い、先のほうだけが立ち上がっています。
この先端より短い花茎を伸ばし秋に薄桃色の花を咲かせます。
花が咲いた茎の先端側は種子を飛ばした後枯れてしまいますが、這っている茎の節から新芽が出て新たに生長を始めます(他の仲間も同様です)。
栽培は、比較的簡単です。直射日光の当たらない湿度の高い場所で管理します。水を好むので、年中水切れしないようにします。植える用土は鹿沼土・赤玉土・軽石砂などの混合用土等で水はけ良く植えつけるか、ミズゴケ単用で植えつけます。ただしミズゴケを使用する場合は、ミズゴケが傷んできたら早めに新しいミズゴケで植え替えてあげると匍匐茎の腐敗を予防できます。匍匐茎は長く這いすぐに鉢よりはみ出てしまうので早めに植えなおしてあげましょう。
夏は蒸れに注意しましょう。冬は寒さには強いのですが霜には当てないようにします。
これらの仲間に共通ですが、ナメクジ・カタツムリが好んで食害しますので注意します。
増殖は、匍匐茎を数節ごとに切り分けると苗が得られます。立ち上がった茎の部分を切り取り挿し芽をすることもできます。株分けもできます。
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