キシダマムシグサのお花   お花のアップです。
  お花とは言っても見えている部分は、
  花序の先端についている付属体
  
(暗褐色の棍棒状の部分)とこれらを包む
  仏炎苞(下部は筒状で上部は大きく広がって
   いる部分)
と呼ばれる苞葉です。
  本当のお花は仏炎苞に包まれた内部に
  花序があって、極小さなお花がまるで
  ヤングコーンを思わせる様な状態で沢山
  ついています。

  けっしてきれいとは言い難い姿!
  何となくヘビっぽい雰囲気で嫌う方も
  いらっしゃいます。
  しかし見続けると何となく滑稽で
  好きになってしまう方も多数おられます。
  ですからこの写真を見て「気持ち悪〜う」
  と思われた方は何度も見てください。
  いつか「かっわい〜ぃ♪」と思える日が
  やってくるかも?
キシダマムシグサのお花の横顔   これらの仲間(テンナンショウ属)は
  日本では多様に種分化し、同一種内でも
  個体差がいろいろあります。
  似たものがとても多くて種(しゅ)の同定が
  難しい植物の一つです。

  キシダマムシグサは付属体が棍棒状で
  仏炎苞の先が細くなり糸状に長く伸びる
  のが特徴です。
キシダマムシグサの葉に模様が入るタイプ   葉に模様が入るタイプ。

  キシダマムシグサでは葉に模様が入る
  個体は比較的多く見られます。

  結構きれいですよね!
キシダマムシグサの葉に模様と鋸歯が入るタイプ   上の写真の個体より葉(小葉)の幅が
  広く、写真ではちょっとわかりにくいかもしれま
   せんが
葉の縁に鋸歯(ギザギザ)がある
  個体です。
キシダマムシグサ(ムロウマムシグサ)
サトイモ科テンナンショウ属の植物です。愛知県と近畿地方に分布し、低山地の樹林下や林縁に生えています。 これらテンナンショウの仲間は分類が難しく「テンナンショウ」や「マムシグサ」とひっくるめられて呼ばれることが多いものです。
花は春に咲き、花の構造はウラシマソウと似ていますが、花の付属体は棒状または棍棒状で先端のほうがやや太めです。
ウラシマソウと同じく芋(地下茎)の栄養状態によって性転換をする性質を持っています(テンナンショウ属に共通の性質です)。
※別名のムロウマムシグサムロウテンナンショウと間違えやすいので注意しましょう。

栽培は、ウラシマソウに準じますが、小芋がほとんどできない(まれにできることがあります)ので増殖は実生にたよります。


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