ウスギムヨウラン(ウスキムヨウラン) Lecanorchis kiusiana var. kiusiana 本州は静岡県から西、四国、九州の常緑広葉樹林下に生えるやや小型の腐生ラン(葉緑素を持たず菌から栄養をもらって生活しています)です。 春に出現する灰褐色の茎は高さ7〜30cmで、先端に花を5個前後つけます。 花はあまり開かず、濁黄褐色で唇弁は白色、唇弁内側にある毛の先が赤紫色に染まります。 変種とされることが多いエンシュウムヨウランの唇弁の毛は黄色で赤紫色に染まりません。上の写真の個体にはほとんど着色がないのですがウスギムヨウランの自生地の中にあったことと、花の形状がウスギムヨウランの特徴であることからウスギムヨウランとしました。エンシュウムヨウランについてはこちら⇒エンシュウムヨウラン 茎はしだいに黒みを増し、結実すると黒く堅くなってそのまま残ります。 栽培は現時点ではできません。完全に菌に頼って生きているので、この関係を維持する方法を見つけるか、全く新たな発想の栽培法を確立しないといけませんね。 |
ウスギムヨウランの標準的なお花です。 唇弁にある毛の先には、赤紫色の着色が あります。 2009年5月に三重県にて 撮影しました。 (下の写真も) |
|
斜め横から写しました。 唇弁の先は下方にカールしていて、 毛は前へせり出るようになっています。 |
|
花柄子房は立ち上がり気味になっていて 花はあまり開きません。 ちょっと頼りない姿ですね。 |
戻る |